OLYMPUS PEN EE-2, EE-3 その2 撮影編
ハーフカメラで撮影したい!
PENを使いこなそう
PENは基本的には「シャッターを押せば写る」という非常にシンプルなカメラで、ピント合わせもない。とても扱いやすいカメラだが、使い方のポイントについて詳しく見ていこう。
さらに、OLYMPUS PENシリーズは小さくて可愛らしいフォルムを持ちながらもフラッシュを使用することができる。
詳しい内容は下へどうぞ。
最短撮影距離は1.5mから、最長はどこまでも
まず、被写体にピントの合う範囲は1.5m~∞無限遠まで。最短距離が1.5mと少し離れたところからスタートなので、そこだけは注意。
小さな被写体にはつい近づきがちになってしまう。左は失敗例だが、撮りたかった犬の顔にはピントが合わず、足元や背景にピントが合っている。
両腕を広げたくらいの距離を取る、毎回一歩後ろに離れる、などの工夫をしてピンボケ写真を回避しよう。
縦型ビューファインダーで撮影しよう
ファインダーで構図を決める
ハーフカメラの一番の特徴はファインダーが縦型であること。一般的なカメラでは横型。慣れるとハーフの横幅の短さは撮りやすく感じられる。
ビューファインダーを目に近づけて覗き込み、撮りたい範囲を決めよう。
なお、ビューファインダーから見える景色とレンズから写る景色はそれぞれ独立している。この点では一眼レフのファインダーとは異なる。
薄暗いと「赤ベロ」が出る
撮影に適さない暗さの場所でシャッターを押すと、ファインダー内に通称「赤ベロ」と呼ばれる警告板が出てきてシャッターが押し込めなくなる。真っ暗な失敗写真を撮らないための予防機能がある。
その際は明るい場所へ移動して撮影しよう。
撮影のキホン「脇を締めて」
いざ、シャッターを切る前に…!
よく言われるように「両脇を締めて」シャッターボタンを押そう。腕が体から離れて伸びていると、どうしてもグラグラしてしまい手ブレが起こりやすい。撮影に夢中になっていると忘れがちなので注意しよう。
足元にも気をつけ、しっかりと両足で踏ん張り、安定して立つようにしよう。
特に、少し薄暗い場所では手ブレが起こりやすくなるので、意識してがっちりカメラを支えてほしい。
いざ、シャッターを切ろう!
以上、大丈夫ならば思い切ってシャッターボタンを押し込もう。とても小さなシャッター音がするはず。明るさによりシャッタースピードは自動的に変化するので、明るい場所ではおおむねカシャッと短い音、暗い場所では少しゆっくりなカシャリとした音になる。
そして、次に撮影する時はまたフィルム巻き上げダイアルを止まるところまで回す。そうしたらシャッターボタンを押す。この繰り返しでOK。24枚撮りフィルムなら48枚、36枚撮りフィルムならなんと72枚まで撮れる。
フラッシュの使い方
付け方は2通り
通常は上部の「ホットシュー」にスライドしてがっちり装着するクリップオンで!
シンクロコードを使ってのフラッシュ撮影も可能。
「GN14専用フラッシュマチック機構」とは!?
EE-3には「GN14専用フラッシュマチック機構」がある。まずGNとはガイドナンバーの略で、フラッシュには光の強さによって等級の区分があり、ガイドナンバーで振り分けられている。
この機構は「ISO100のフィルムを入れて、GN14のストロボを使用するとき、『カメラから被写体までの距離』と『レンズ周りのオレンジ色の距離を示す数値』を合わせれば、適正な明るさで撮影できる」という仕組み。
フラッシュを使うと室内撮影もできる。また、屋外で被写体が逆光になる時でも陰に光を当てることができ、撮影の幅が広がる。ストロボを手に入れて有効活用していきたい。
なお、オレンジ色の文字に設定している間は、内蔵セレン露出計の自動測光が行われない。なんらかの理由で露出の値を固定して撮りたい時などにも有効。
フィルムの巻き戻し方
あわてて開けないで
フィルムカウンターが48枚や72枚に到達し、フィルムが終わりになると巻き上げダイヤルが回らず巻き上げができなくなる。つい急いでいきなり開けたりしないように。
落ち着いて、フィルムを巻き戻していこう。
底に小さいボタンがある。これが巻き戻しロック解除ボタンだ。
指でボタンを押し込むと、ロックが解除される。
フィルムを巻き戻そう
巻き戻しレバーを起こす。あとは巻き戻しレバーをぐるぐると右回しに巻いていけば、撮影に使われたフィルムがパトローネ内に巻き取られていく。あまり回転が早すぎるとフィルムを傷めるので少し丁寧に回そう。
フィルムを巻き取りきるとどこかでカクッと急に手応えが軽くなる。それでも念のためもう2,3回は巻いておこう。先ほどまでの手応えの重さと今の軽さの違いが確認できたら、ここで初めて裏蓋を開ける。
フィルムを入れた時と同様に、左側面下のツメを引き出す。本体裏蓋ロックが解除される。
この時、開けた際に茶色のフィルム部分がまだ外に出ている状態だったら場合、直ぐに裏蓋を閉める。兎に角閉める!光が被った部分は感光しダメになってしまうので、被害を最小限に抑える事が最優先。そして巻き戻し作業に戻る。
こんな感じで、パトローネだけがあって、フィルムは外に出ていない状態になっていればOK。パトローネ取り出しを進めよう。
パトローネの取り出しは、また巻き戻しレバーを若干回しながら引き上げれば、レバー全体が持ち上がる。固定されていたパトローネが外れ、カメラから取り出せる。