LAB-BOXの使い方 その3 MONOBATH現像液で現像しよう

モノクロフィルムの現像・停止・定着が一度にできる魔法の薬 1液で3役 自家現像もラクラク 暗室不要の現像ボックスLAB-BOXと同時開発された、革命的に扱いが簡単なモノクロフィルム現像液がこれ。MONOBATHだ。一般的な現像では3種類の薬剤(現像液・停止液・定着液)をそれぞれ必要とするものだが、MONOBATHはそこをなんと1種類でまかなうことができてしまう。 準備も1:1で混ぜるだけ、時間を測っての薬剤入れ替えの手間もなく、結果として薬剤をこぼす危険性も少ない。排液量も少なく、ニオイもほとんどなし。加えて言えば、薬品の保存スペースも最小限で済む。 購入時は2本に分かれてボトルに入っており、それぞれパートA (A液) 500mlとパートB (B液) 500mlとなる。 2液を1:1で混合するだけ 使用時にはそれぞれの半量ずつ、パートAとパートBを1:1で調合する。LAB-BOXでの現像時には、現像液をフルタンク(490ml断続攪拌)で行うか、少ない量の現像液(300ml連続攪拌)で現像するかを選択できる。 季節によりヒーターなどを利用し、18°C~24°Cの液温にすること。約8分の撹拌で現像・停止・定着が終わる。使用したMONOBATHは他容器に移し、フィルムを水洗する。ここではLAB-BOX中心に説明していくが、MONOBATHを一般的なタンクリール現像に使用することだって可能だ。手間はぐっと楽になるはず。 作った混合液は、およそ15本のモノクロフィルム現像に繰り返し使うことができる。一度現像に使ったあと捨てたりせず、市販の薬品保存用ボトルなどに入れて保存する。 使用を何度も繰り返すうちに、透明だった現像液はだんだん黒っぽく濁ってくる。それでも現像は可能だ。

LAB-BOX 135の使い方 その2 フィルムのリール巻き取り

いよいよ本体蓋を閉じる フィルムガイド周りの最終確認 フィルムガイドとフィルムはうまくリールの巻き取り方向へ流れていくようになっているだろうか。フィルムの角などが引っかかりそうならば位置を少し直し、滑らかに巻き取られるにしておくこと。フィルム先端がパトローネから出すぎない程度に、タンクノブ(大きなダイヤル)を少しだけ回して透明テープ部分を巻き取り、様子を見てもよい。 閉めたらもう開けない! 大丈夫そうなら蓋を閉める。結構がっちりはまるので、奥までよく押し込むこと。 このあとずっと蓋は閉じたままにしておく。中は暗室だ。現像が済んで、水洗直前の段階になるまで開けてはいけない。 フィルムをリールに巻き取ろう タンクノブを右回しする オレンジ色のタンクノブそのものの内側にも矢印が書いてあるが、その矢印と同じ向きに右回転させよう。 内部でフィルムがリールに巻き取られていく。この時に巻くたびギィーギィーと結構大きい音がするが、それは仕様なので大丈夫。故障ではない。 フィルムの終わりのほうまで巻き取ると、手応えがあってそれ以上巻けなくなる。巻き取りはそこで終了。 フィルムの根元を切る 手前の隙間に押し上げるスイッチがある。これを強めに押し上げると、内部機構が動いてフィルムカッター刃が出る。フィルムを切り落とす手応えがあればOK。タンクノブを少し回してみて、回るようなら根元が切り取れているので大丈夫。回らなければ切れていないのでもう一度カッターのスイッチを強く押し上げてみよう。 ここまで来れば準備万端。いよいよ現像液を注いで、時間を測って現像していくことになる。

LAB-BOX 135の使い方 その1 本体組み立て

LAB-BOXは、暗室がなくても明るい場所でモノクロネガフィルムが現像できるツール。いわゆる暗箱や大掛かりな暗室なしでフィルムをタンクに巻き取ることができる。 もっとも一般的な薬剤3液(現像液・停止液・定着液)を使う現像もできるし、LAB-BOXと同時開発されたMONO BATH現像液を使用すれば薬剤は1液で済む。いつでもどこでも好きなところで、好きな時に気軽に現像ができる。新時代のアイテムLAB-BOXの新しさはそこにある。 ここではLAB-BOX 135の使い方について解説していく。135は135mmフィルム(35ミリフィルム)専用モジュールだ。 LAB-BOXで35ミリのモノクロネガフィルムを現像しよう 組み立てはLとRの確認から! フィルムを巻き取っていくためのリールのパーツを組み立てる。黒くて見えづらいが、よくよく見るとそれぞれのパーツに「L」つまりLEFT=左側の文字がある。「L」と「L」を確認しておく。 反対側も「R」つまりRIGHT=右側の文字がある。それぞれに「R」と「R」の文字があるのを確認しておこう。 L側やR側が間違いなく揃ったら、大きいパーツを手に取り、羽根がついていないほうの内側をよく見てみよう。こちらもわかりづらいが「→」が描かれている。 また、軸のパーツの端もよく見てもらうと「←」がある。この「→」と「←」の位置を合わせて、軸を奥まで挿し込む。 しっかり挿したら、反対側のパーツも同様に「→」と「←」を探して位置を合わせて挿し込もう。 挿し込んだら両側を持って、少しひねるように回す。 黒いのでわかりづらいが、切り欠きの位置を目安に両側を揃えておく。左右対称になる。 フィルムリールとモジュール135を合体させよう フィルムリールを中に入れよう LAB-BOX本体を置く。あとでタンクノブ(大きなダイヤル)を挿し込むための大きな穴があるほうがR(右側)。先ほど組み立てたリールのR側が穴のほうになるよう、リールを入れる。 R(右側)からタンクノブを、穴の一番上の溝と出っ張りが合うように挿し込み、少し回して留める。もし現像中にうっかり外れてしまうと薬剤もこぼれ現像も失敗するので、要確認! 本体とモジュール135を合体させよう。連結部分の突起が4箇所あり、本体側が凸、モジュール135側が凹になっている。 4箇所を差し込むと、モジュール135のほうが少しずれ上がった状態になる。それを上から押して、両側が同じ高さになるよう合体させる。 このように隙間がほとんどなく、モジュール135と本体が同じ高さになっていればOK。 なお、取り外すには底側のくぼみにある、留め具となっているパーツを押す。2つ前の写真も参照してほしい。 フィルムをタンクに巻き取ろう フィルムピッカーで先端を取り出そう 市販のフィルムピッカーを使ってフィルムパトローネからベロ(フィルムの先端)を取り出す。 切り口がまっすぐになるように、フィルム先端の細い部分をハサミで切り落とす。 フィルムガイドを溝にセット 組み立てたフィルムガイドの棒の端を図の位置の溝に通し、橋を渡すようにする。フィルムガイドはLAB-BOX購入当初はパーツに分かれているが、マニュアル通りに棒へ通して組み立てる。小さい輪は棒の両端に付ける。 フィルムを金属棒の下へくぐらせる フィルム先端を少し引き出して、細い金属棒2本の下の隙間をくぐらせ、パトローネを空間に収める。金属棒の真下にはちょうどフィルムカッターの刃の出てくる細い隙間があるため、通す際に隙間にフィルムが引っかかったり折れ込んだりしやすい。そっと真横へくぐらせよう。 リールの真ん中から出ているクリップでフィルム先端を挟み、フィルムの中央で留める。左右どちらかに偏ってしまわないように。 これは極端な例だが、こんな風にどちらかに偏って留めてしまうとフィルムがうまく巻き取れないので気をつけよう。