AGFA PHOTO Analogue Photo Camera アナログフォトカメラの使い方 その2 撮り方とフィルムの取り出し方

単四電池を入れよう フラッシュ撮影に電池が必要 AGFA PHOTO アナログフォトカメラは、レンズ自体がF9という暗めのレンズになっている。なるべくフラッシュを焚いて撮ったほうがよい。撮影に出る前に電池を入れておこう。 また、しばらく使わないときは念のため電池を外しておくようにしよう。古くなった電池からの液漏れによるカメラの汚損を防ぐことができる。 電池蓋の内側に+と-の表示がある。向きを確認して単四電池を1本入れる。 フラッシュ光のON/OFFと使い方 本体正面右側にフラッシュのON/OFFスライドスイッチがある。左へスライドした状態はOFF。一般的にカメラにおいて「フラッシュ」を示す稲妻のマークに、斜めに打ち消す線が入り、光らないことを示している。 フラッシュのスイッチを右にスライドすると、稲妻だけのマークとなる。単四電池からフラッシュ内部へ電気が一時的にチャージされ、上の小さな赤いLEDが点く。点くまでのチャージ時間は電池の状態によるが、5秒くらいかかることもある。 赤色LEDが点いている状態でシャッターボタンを押すと、強い閃光が発される。 フィルムカメラは基本的に暗い場所の撮影には弱い。室内、暗い場所、曇りの日や日陰になる場所などではフラッシュありで撮影をしたほうが良い。あまり特殊なものととらえず、積極的に使っていこう。 ただし動物園など生き物の保護のためにフラッシュ撮影を禁止しているような場所もある。フラッシュ禁止の場では使わないように気をつけよう。 アナログフォトカメラでの撮り方 撮影可能な最短距離は1mから! まず、スマートフォンのカメラなどとは違ってあまり接写はできないので注意しよう。最短でも被写体と1m離れる必要がある。 近づきすぎるといわゆるピンボケ写真になる。あまり小さい物を撮るのには向かないので、ある程度大きい物を撮ろう。 距離の遠いほうは無限遠まで可能。山でも空でも、遠いものはいくらでも遠くてかまわない。 基本的には撮りたいものにカメラを向け、真ん中上のビューファインダーに目を近づけて覗き、構図を決める。なおビューファインダーと撮影用のレンズは別となっているため、たとえばビューファインダー上は問題なくとも撮影用のレンズに指が乗っていたりカメラストラップや髪がかかっていたりするのが見えず気がつかないこともある。念のため撮影用レンズのほうも確認しよう。 足元も、安定して立てる場所を選ぼう。ファインダーを覗くのに夢中になりすぎると、足元をよく見ておらず転ぶこともあるので気をつけたい。 手ブレを防ぐために両手でしっかりカメラを支え、グラグラしないよう両腕の両脇を締めるのが基本姿勢。撮影状況にもよるが以上のことに気をつけたうえで、右上の赤いシャッターボタンを押そう。バチンと手応えがあればシャッターが切れている。 フラッシュありで撮影したい時は、上の項の説明にあるとおりフラッシュのスイッチをONにし、赤色LED点灯の状態でシャッターボタンを押す。 一枚撮ったら、次の一枚を撮る前に右上の巻き上げダイヤルを回していく。止まるところまでしばらく回すと、次のシャッターが切れるようになる。 巻き上げと巻き戻しが連動して回っているか確認 巻き上げダイアルを回す際、巻き戻しクランクが連動して回るかどうかも確認しておこう。連動しているようならフィルムは正常に巻き上げられている。 もし、5枚くらい撮り進めても巻き戻しクランクがまったく動かないようだと、フィルム先端がうまくスプールに留まらずフィルムが巻き上がっていない可能性が高い。その場合は一旦フィルムを全部巻き戻し、装填し直すのがよい。 フィルム残数はフィルムカウンターで確認 赤いシャッターボタンの前に、フィルムカウンターの窓がある。撮影して巻き上げダイアルを回すごとに、数字が増えていく。スペースの都合で省略されているが1と3の間にある・は2を示す。(1・3・5・7…と表示されているが、1234567…ということ) 36枚撮りのフィルムを使い切るとE(Empty=残り0)になる。 24枚撮りの場合は、Eは表示されないがカウンター24のあたりでフィルムはもうなくなる。 フィルムの残りがなくなると巻き上げダイアルを回しても回らなくなるので、それ以上巻こうとしないこと。フィルムがちぎれてしまう。 アナログフォトカメラのフィルムの取り出し方 まずはフィルムを巻き戻そう とりあえず気をつけたいのは、直ぐに裏蓋を開けてはならないということ。フィルムカメラで撮り終わったフィルムは基本的にまず巻き戻し作業が先にあって、最後にようやく裏蓋を開けて取り出すようになっている。 底面の左の方にある、小さい黒いボタンを確認しよう。これがまず、フィルムを巻き戻す前に押すボタンだ。指先で押し込むと、内部でフィルム固定に使われているロックが解除される。巻き戻しが可能になる。 上部にある巻き戻しクランクを起こして、矢印の書いてある通りに右回ししていく。あまり早く巻くとフィルムの強度が耐えきれずちぎれたり破損したりすることがあるので、丁寧に回そう。 ずっと巻いていると、どこかでカタッとフィルム端の外れる音がして、そのあと急激に巻き上げの手応えが軽くなる。そうなったら巻き上げ終了。ただし念のため、もう2〜3回は巻き上げクランクを回して、確実に軽くなったことを確認しておこう。 巻き上げが終わったら、いよいよ裏蓋を開ける。巻き上げクランクを指でつかんで引き上げよう。少し固いが、うまく垂直に引き上げるようにすると、引き上げと同時に裏蓋のロックがはずれて裏蓋が開く。フィルムパトローネを取り出したら、終わり。あとは[郵送フィルム現像コース]を購入の上、フィルムを梱包して郵送しよう。 [現像+データ]:カラーネガ135mmフィルム【フル】 [現像+プリント+データ]:カラーネガ135mmフィルム【フル】 【フィルム郵送現像をご注文の方向け】梱包&郵送の説明はこちら!

AGFA PHOTO Analogue Photo Camera アナログフォトカメラの使い方 その1 フィルムの入れ方

ドイツらしいモダンでおしゃれなコンパクトフィルムカメラ 「アグファフォト アナログフォトカメラ」は、フィルムカメラを初めて使うライトユーザーからマニュアル式フィルムカメラに精通した人まで、誰でも手軽に楽しんでもらえる35mmフィルムカメラだ。 メーカーはAGFA PHOTO、ドイツ企業。AGFAの名前はフィルムやカメラのメーカーとして記憶にある人もいるだろう。かつてのAGFAのブランドの写真事業を正当に引き継いだのが現在のAGFA PHOTOである。 フォーカスは固定で1mから無限遠まで撮影可能。コンパクトながらフラッシュも内蔵しているので、暗い場所でも明るく綺麗に撮影できる。(フラッシュ用に単4電池を1本使用) シャッタースピードと絞りは固定になっており変更することはできない。絞りF9のレンズはやや暗いため、日陰や曇り程度でも薄暗い場ならばなるべくフラッシュを焚くのがおすすめ。真っ暗で何も写っていないような失敗写真は避けることができる。 同じ理由から、使用フィルムはカラーでもモノクロでもISO200から800を推奨。ISO100は避けたい。できればISO400以上を使おう。 ◇仕様商品名 AGFA Photo Analogue Photo Cameraカラー レッド, ブラウン使用フィルム 135フィルム(35mmフィルム)搭載レンズ 31mmレンズ絞り F9(固定絞り)撮影可能距離 1m~∞シャッター速度 1/120秒使用電池 単四アルカリ乾電池 1個使用 AGFA PHOTOロゴ入りのぴったりサイズの専用ポーチと、ハンドストラップが同梱されているのが結構うれしいところ。フラッシュ用の単四電池1個は付属していないため別で用意する必要がある。 新品のフィルムカメラは選択肢が少ないので、このカメラの男女問わず持つことができて好感度の高いデザイン性はとても評価したい。それ本来のカメラ機能だけではなく、たとえばスマートフォンやチェキで自撮りをするような時の手持ちアクセントとして、また撮影時に小物として写すことで旅先へ「出かけている」ということを表すアイコンとして活躍できるはずである。 AGFA PHOTO アナログフォトカメラのフィルムの入れ方 まずは大事なフィルムの持ち方確認から。フィルムを扱う際は、金属製パトローネ本体を持つように。 フィルム先端をつかんでぶら下げないこと。巻いてある中身が飛び出してしまう。 アナログフォトカメラ背面側の各部名称 まずは裏蓋を開けよう (裏蓋を開ける際は撮りかけのフィルムが入ったままではないか、念のため毎回確認すること。) 背面から見て左側面にスライドレバーがある。若干固いが、押し下げると裏蓋のロックが解除されて開けられるようになる。 裏蓋が大きく横に開く。 上部の巻き上げクランクを爪先などで引き起こす。 そのクランクを指で持って垂直に上へ引き上げる。一段上に伸びる。 フィルムパトローネの平らな方を上、出っ張りのある方を下にして、左の空間に塡め込む。 巻き戻しクランクを下に押し込み、フィルムパトローネを固定する。このとき巻き戻しクランク根元の溝とフィルム底の溝が合っていれば簡単に押し込める。合っていないときは巻き戻しクランクを少し回してずらす。 はじめに引き起こした巻き戻しクランクは倒して、はじめの状態に戻しておこう。 このあとフィルム先端をスプール(軸)に巻きつける作業に入るので、フィルム先端は本体右端に届く程度まで引き出しておく。 これで失敗なし! フィルム装填のポイント ポイント【1】:先端は外れやすいので注意! まずスプールの根元にある小さな歯に、フィルムのパーフォレーション(四角く並んだ小さい穴)がひっかかるように、巻き上げダイヤルを右へ回す。 ポイント【2】:ギア歯とフィルムの噛み合い確認! 中央少し右上にある、フィルム送りギアは要注意。一見地味だが、ここがかみ合っていないと撮影後に一枚も写っていなかったという事故が起こりがち。原因はフィルムがうまく右側へ送られなかったせい。 巻き上げダイヤルを右へ回した時、フィルム送りギアの歯とパーフォレーションがかみ合って、フィルムが右側へ送られているかをよくチェックしよう。 フィルムが歯の上にふわっとかぶさっているだけだと、裏蓋を閉じたあとでうまくスプールへ送られなくなる。 コツとしてはフィルム面を軽く指で押さえておくと、ギア歯から外れにくい。押さえている間にフィルム巻き上げダイヤルを回そう。 巻き上げダイヤルが止まるところまで回したら、一度シャッターボタンをカチリと押す。押すともう一度巻き上げられる。 この回している最中や、回し終えたあと、フィルムがスプールにきちんと巻き取られているか確認しよう。もしもフィルム先端が外れてしまったら、【1】のスプールにひっかけるところからやり直し。 大丈夫そうなら裏蓋を閉める。パチンと奥まで閉め、ロックがかかったか確認。半閉じ注意。 […]

LAB-BOXの使い方 その3 MONOBATH現像液で現像しよう

モノクロフィルムの現像・停止・定着が一度にできる魔法の薬 1液で3役 自家現像もラクラク 暗室不要の現像ボックスLAB-BOXと同時開発された、革命的に扱いが簡単なモノクロフィルム現像液がこれ。MONOBATHだ。一般的な現像では3種類の薬剤(現像液・停止液・定着液)をそれぞれ必要とするものだが、MONOBATHはそこをなんと1種類でまかなうことができてしまう。 準備も1:1で混ぜるだけ、時間を測っての薬剤入れ替えの手間もなく、結果として薬剤をこぼす危険性も少ない。排液量も少なく、ニオイもほとんどなし。加えて言えば、薬品の保存スペースも最小限で済む。 購入時は2本に分かれてボトルに入っており、それぞれパートA (A液) 500mlとパートB (B液) 500mlとなる。 2液を1:1で混合するだけ 使用時にはそれぞれの半量ずつ、パートAとパートBを1:1で調合する。LAB-BOXでの現像時には、現像液をフルタンク(490ml断続攪拌)で行うか、少ない量の現像液(300ml連続攪拌)で現像するかを選択できる。 季節によりヒーターなどを利用し、18°C~24°Cの液温にすること。約8分の撹拌で現像・停止・定着が終わる。使用したMONOBATHは他容器に移し、フィルムを水洗する。ここではLAB-BOX中心に説明していくが、MONOBATHを一般的なタンクリール現像に使用することだって可能だ。手間はぐっと楽になるはず。 作った混合液は、およそ15本のモノクロフィルム現像に繰り返し使うことができる。一度現像に使ったあと捨てたりせず、市販の薬品保存用ボトルなどに入れて保存する。 使用を何度も繰り返すうちに、透明だった現像液はだんだん黒っぽく濁ってくる。それでも現像は可能だ。

LAB-BOX 135の使い方 その2 フィルムのリール巻き取り

いよいよ本体蓋を閉じる フィルムガイド周りの最終確認 フィルムガイドとフィルムはうまくリールの巻き取り方向へ流れていくようになっているだろうか。フィルムの角などが引っかかりそうならば位置を少し直し、滑らかに巻き取られるにしておくこと。フィルム先端がパトローネから出すぎない程度に、タンクノブ(大きなダイヤル)を少しだけ回して透明テープ部分を巻き取り、様子を見てもよい。 閉めたらもう開けない! 大丈夫そうなら蓋を閉める。結構がっちりはまるので、奥までよく押し込むこと。 このあとずっと蓋は閉じたままにしておく。中は暗室だ。現像が済んで、水洗直前の段階になるまで開けてはいけない。 フィルムをリールに巻き取ろう タンクノブを右回しする オレンジ色のタンクノブそのものの内側にも矢印が書いてあるが、その矢印と同じ向きに右回転させよう。 内部でフィルムがリールに巻き取られていく。この時に巻くたびギィーギィーと結構大きい音がするが、それは仕様なので大丈夫。故障ではない。 フィルムの終わりのほうまで巻き取ると、手応えがあってそれ以上巻けなくなる。巻き取りはそこで終了。 フィルムの根元を切る 手前の隙間に押し上げるスイッチがある。これを強めに押し上げると、内部機構が動いてフィルムカッター刃が出る。フィルムを切り落とす手応えがあればOK。タンクノブを少し回してみて、回るようなら根元が切り取れているので大丈夫。回らなければ切れていないのでもう一度カッターのスイッチを強く押し上げてみよう。 ここまで来れば準備万端。いよいよ現像液を注いで、時間を測って現像していくことになる。

LOMO LC-A その3 フィルムの巻き戻しと取り出し

撮り終えたフィルムを取り出す準備 ロック解除ボタンを押す まず、フィルム送りギアのロック解除ボタンを押す。 フィルムを巻き戻そう 金属製レバーを爪先で起こし、矢印が書いてある向きにゆっくり右回ししよう。結構手応えが重く、フィルムを巻き取っている感じがわかるはず。あまり素早く巻き戻そうとするとフィルムがちぎれたり破損したりする元となるので、丁寧に回そう。 フィルムを巻き取り切るとカタッと軽い手応えがあって、急に回転が軽くなるはず。念のためにそこからもうしばらく巻いておくと感光事故がない。 巻き戻しレバーを引き上げよう フィルムを入れた時と同じように、金属製レバー部分をつまんでうまく垂直に引き上げよう。レバー全体が持ち上がると裏蓋のロックが外れ裏蓋が開く。 フィルムを取り出して、現像へ! 撮影が済んだフィルムは写真店に現像を頼もう。フォトデポ彩色兼美への郵送手順は下へどうぞ。 BASEオンラインショップ内ブログ【フィルム郵送現像をご注文の方向け】梱包&郵送の説明はこちら! おすすめコース[現像+データ]135mmフィルム[フル] おすすめコース[現像+データ+プリント]135mmフィルム[フル]

LAB-BOX 135の使い方 その1 本体組み立て

LAB-BOXは、暗室がなくても明るい場所でモノクロネガフィルムが現像できるツール。いわゆる暗箱や大掛かりな暗室なしでフィルムをタンクに巻き取ることができる。 もっとも一般的な薬剤3液(現像液・停止液・定着液)を使う現像もできるし、LAB-BOXと同時開発されたMONO BATH現像液を使用すれば薬剤は1液で済む。いつでもどこでも好きなところで、好きな時に気軽に現像ができる。新時代のアイテムLAB-BOXの新しさはそこにある。 ここではLAB-BOX 135の使い方について解説していく。135は135mmフィルム(35ミリフィルム)専用モジュールだ。 LAB-BOXで35ミリのモノクロネガフィルムを現像しよう 組み立てはLとRの確認から! フィルムを巻き取っていくためのリールのパーツを組み立てる。黒くて見えづらいが、よくよく見るとそれぞれのパーツに「L」つまりLEFT=左側の文字がある。「L」と「L」を確認しておく。 反対側も「R」つまりRIGHT=右側の文字がある。それぞれに「R」と「R」の文字があるのを確認しておこう。 L側やR側が間違いなく揃ったら、大きいパーツを手に取り、羽根がついていないほうの内側をよく見てみよう。こちらもわかりづらいが「→」が描かれている。 また、軸のパーツの端もよく見てもらうと「←」がある。この「→」と「←」の位置を合わせて、軸を奥まで挿し込む。 しっかり挿したら、反対側のパーツも同様に「→」と「←」を探して位置を合わせて挿し込もう。 挿し込んだら両側を持って、少しひねるように回す。 黒いのでわかりづらいが、切り欠きの位置を目安に両側を揃えておく。左右対称になる。 フィルムリールとモジュール135を合体させよう フィルムリールを中に入れよう LAB-BOX本体を置く。あとでタンクノブ(大きなダイヤル)を挿し込むための大きな穴があるほうがR(右側)。先ほど組み立てたリールのR側が穴のほうになるよう、リールを入れる。 R(右側)からタンクノブを、穴の一番上の溝と出っ張りが合うように挿し込み、少し回して留める。もし現像中にうっかり外れてしまうと薬剤もこぼれ現像も失敗するので、要確認! 本体とモジュール135を合体させよう。連結部分の突起が4箇所あり、本体側が凸、モジュール135側が凹になっている。 4箇所を差し込むと、モジュール135のほうが少しずれ上がった状態になる。それを上から押して、両側が同じ高さになるよう合体させる。 このように隙間がほとんどなく、モジュール135と本体が同じ高さになっていればOK。 なお、取り外すには底側のくぼみにある、留め具となっているパーツを押す。2つ前の写真も参照してほしい。 フィルムをタンクに巻き取ろう フィルムピッカーで先端を取り出そう 市販のフィルムピッカーを使ってフィルムパトローネからベロ(フィルムの先端)を取り出す。 切り口がまっすぐになるように、フィルム先端の細い部分をハサミで切り落とす。 フィルムガイドを溝にセット 組み立てたフィルムガイドの棒の端を図の位置の溝に通し、橋を渡すようにする。フィルムガイドはLAB-BOX購入当初はパーツに分かれているが、マニュアル通りに棒へ通して組み立てる。小さい輪は棒の両端に付ける。 フィルムを金属棒の下へくぐらせる フィルム先端を少し引き出して、細い金属棒2本の下の隙間をくぐらせ、パトローネを空間に収める。金属棒の真下にはちょうどフィルムカッターの刃の出てくる細い隙間があるため、通す際に隙間にフィルムが引っかかったり折れ込んだりしやすい。そっと真横へくぐらせよう。 リールの真ん中から出ているクリップでフィルム先端を挟み、フィルムの中央で留める。左右どちらかに偏ってしまわないように。 これは極端な例だが、こんな風にどちらかに偏って留めてしまうとフィルムがうまく巻き取れないので気をつけよう。

LOMO LC-A その2 撮影準備

LOMO LC-Aの各部名称と主要な機能 よく使うのは距離計レバー 実際の撮影にあたり、必要な機能を見ていこう。おそらくシャッターボタンと距離計レバーを一番よく使うことになるだろう。 絞り設定レバーは基本的にはずっとA(AUTO:自動設定)にしておく。 レンズカバースイッチには3つ機能がある レンズカバースイッチは下面にあり、スライドして開閉を切り替える。開けていないとシャッターボタンが押せないという、安全装置としての機能もある。また、ファインダーのカバー(いわゆるロモ蔵の描かれているところ)もレンズカバーに連動して開閉する。 LOMO LC-Aの電池入れ替え ボタン電池LR44を3個入れる 底の電池蓋を、蓋に描かれている◁の方向に押しながらずらすと開く。LR44が3個必要。透明セロファンのようなテープを引き上げると電池が上がって取り出せる。電池を入れる時もこの透明テープを下に敷いて上に電池を入れる。 うっかり電池切れに要注意!! 電池が切れていると内部のシャッター機構は動かず撮影できない。ところが、電池が切れていてもシャッターボタンを押した時にはいかにもシャッター機構が動いているかのような「カチッ」という音だけはする。このため電池切れに気づかないまま撮影を続け、いざ現像してみると何も撮れていなかったという事故が時々起こる。 撮影時に光るファインダー内の赤いLEDは、電池が切れていると点灯しなくなる。しばらく使っていなかった後などはレンズカバーを開けてシャッターを軽く半押しして、必ず点灯を確認しよう。もしLEDが点かなかったら電池交換すること。 LOMO LC-Aで撮影しよう フィルム巻き上げ→ファインダーで構図決め→シャッターボタン 基本の撮影手順を見ていこう。フィルム巻き上げダイヤルを、止まるところまで回す。レンズカバーを開ける。ファインダーを覗いて撮影したい構図を決める。 ファインダーの中には白い枠線が引かれているので、その中に収まるように被写体を入れること。構図が決まったら、足元を安定させ、両脇を締め、ブレないようカメラをがっちりと固定してシャッターボタンを押し込む。 基本はこれだけだが、距離計レバーの設定の必要がある。下の項を参照。 ファインダー内の赤LEDランプは1OK、2警告 赤いLEDランプ1個(左のみ)が点灯するときは撮影OKの意。2個とも点くときは、暗いので自動でシャッタースピードが30分の1以下になり、手ブレしやすくなるので特にしっかりホールドせよという注意喚起だ。詳しくは下の絞りの項へ。 LC-Aの距離計レバーの使い方 シャッターを押す前に被写体までの距離を設定しよう 撮影したいものが、0.8m、1.5m、3m、無限遠いずれの距離にあるかを目視で決めて、自分で距離計レバーを切り替える。 次々に写真を撮っている時は切り替えを忘れてしまうことがある。毎回シャッターを押す前には距離計に気をつけるようにしよう。 なお0.8mに設定した時は、その距離よりも被写体についつい近づきすぎてピンボケになりがちだ。自分の片腕を伸ばした長さを一度メジャーで測って、距離感覚をつかんでおくと良い。 絞り設定レバーの使い方 基本的にA(自動)でOK 絞り設定レバーはA、つまりAUTOの位置にしておけばLC-Aのセンサーが光量を検知して調整してくれる。気軽にスナップ写真を撮るのであればずっとAのままでかまわない。シャッタースピードは2秒から500分の1秒の間で自動的に変化する。薄暗い時や室内ではシャッタースピードが自動で遅くなるため手ブレに気をつけよう。(ファインダー内の赤いLEDランプの2個目が点くことで手ブレ警告される) なお、A以外の数値はストロボ装着時用になっている。 LC-Aの絞り設定値とストロボ 絞りの数値はストロボ使用時用 ストロボ撮影をする時は、絞りの値をレバーでF値2.8, 4, 5.6, 8, 11, 16の中から選ぶことができる。この時シャッタースピードは60分の1秒のみの固定となる。根本的にストロボ使用を想定した絞り値なので、ストロボを装着していなくても一応レバーを動かしてこれらの値に切り替えることはできるが、撮影上あまり実用的ではない。 薄暗い時、室内撮影、逆光その他、ストロボを使って被写体を明るくしたい時などは上部のホットシューにストロボを装着しよう。画像はLomography製のもの。 フィルムカウンターで撮影枚数を確認 24枚または36枚まで撮り切ろう 撮影を繰り返して、装填したフィルムの最大枚数までフィルムカウンターの数字が進んだら撮り終わりだ。24枚撮りまたは36枚撮り。 撮り切ると巻き上げダイヤルもこれ以上右に回らなくなる。無理に回そうとするとフィルムがちぎれたりパーフォレーションの穴が破損したりするので注意。 このあとはフィルムをパトローネ内に戻す、巻き戻し作業に入っていく。

LOMO LC-A その1 フィルムの入れ方

伝説になったロシア製スナップカメラ LOMO LC-A 1983年発売。レニングラード光学機器合同(LOMO)による、ロシア製の自動露出の35mm判コンパクトカメラ。後にアーティスティックな写りを見出されたことからロシア以外の国で大きな人気を得たことで有名。発売当時はソ連邦国内だけで年間150万台も販売されていた大衆機。2005年4月末、LOMOでのLC-A生産が終了。2006年からは多重露光等の機能を追加した「LOMO LC-A+」としてロモグラフィー社により、中国に場所を移して生産が再開された。 LC-Aは元は日本製カメラCOSINA CX-2のコピー品として作られたとされている。ただしカメラの外観は似ているが、レンズバリアーの開き方や内部の機構は異なる。 なお前面のLOMOのロゴが目立っているために、このカメラが「ロモ」と呼ばれてしまうことも多い。厳密にはLOMOは前述の通りレニングラード光学機器の略称を表すメーカー名であり、LC-Aがカメラ名。ただしロモの通称も広く使われているため、ロモと言うとこのLC-Aというカメラを指すことがほとんどになる。 カメラとしては軽量で持ち歩きやすく、絞りオートの使いやすいコンパクトカメラ。独特の色味と大きい周辺光量落ち(ケラレ)による絵画的な写りはカメラアーティストに好まれ、今も人気のあるフィルムカメラのひとつ。ISOセッティングは50,100,200,400。上部にホットシューがありストロボも使用可能。 LOMO LC-Aのフィルムの入れ方 まずはフィルムの持ち方 フィルムを扱う際は、金属製パトローネ本体を持つように。 フィルム先端をつかんでぶら下げないこと。巻いてある中身が飛び出してしまう。 LOMO LC-Aのフィルム装填に使う各部名称 LOMO LC-Aの裏蓋の開け方 裏蓋のロックを外そう 巻き戻しクランクの金属パーツを爪先などで引き上げて立て、そのクランクを指で持って垂直に上へ引き上げる。裏蓋を留めていたロックが外れ、裏蓋が大きく開く。 フィルムパトローネを上下逆さまにして、左の空間に塡め込む。巻き戻しクランクを下に押し込んで、フィルムパトローネを固定する。巻き戻しクランク根元の溝とフィルム底の溝が合っていれば簡単に押し込める。合っていないときは巻き戻しクランクを少し回してずらす。巻き戻しクランクの金属パーツは倒して、はじめの状態に戻す。 これで失敗なし! フィルム装填 3つのポイント ポイント【1】:先端は外れやすいので注意! フィルム巻き取り用のスプールには縦長の隙間があり、中に白い軸があるのが見える。縁にパーフォレーション(フィルム端に並んでいる穴)を引っ掛けるための小さな突起もある。この隙間まで、フィルムのベロ(フィルム先端)を伸ばしてきて差し込み、突起にパーフォレーションを引っ掛けてかませる。 LC-Aのフィルムのベロ差し込みはとにかく外れやすい。必ず毎回よく見て確認すること。一見大丈夫そうでも、大丈夫だろうとは思わないでほしい。 フィルム先端は写真のように、隙間の左寄りに挿さる位置取りになる。中心の白い軸が見える。 ポイント【2】:ギア歯とフィルムの噛み合い確認! スプールの左側にあるフィルム送りギアは要注意。一見地味なのだが、ここがかみ合っていないと100%事故が起こる。LC-Aは撮り終えてフィルムを現像してみたら全く写っていなかったという事故が起こりがちだが、その原因の多くはここのせい。 フィルム送りギアの歯とパーフォレーション(フィルムの穴)がかみ合ってフィルムが右へ送られているかを必ずよくチェックすること。フィルムが上にかぶさっているだけだときちんとスプールへ送られない。 コツとしてはギア歯のあたりのフィルム面を軽く指で押さえておくと、ギア歯から外れにくい。その間にフィルム巻き上げダイヤルを回そう。続きは下へ。 フィルム送りギアのあたりのフィルム面を指で押さえたまま、フィルム巻き上げダイヤルを右へ回していこう。 巻き上げダイヤルが止まるところまで回したら、一度シャッターボタンをカチリと押す。(シャッターボタンが押し込めないという時は前面のレンズカバーが閉まっているので、カバーを開けてから押す) この回している最中や、回し終えたあと、フィルムがスプールにきちんと巻き取られているか確認しよう。もしもフィルム先端が外れてしまったら、かませるところからやり直し。 一見大丈夫そうでも外れることがあるので本当によく見て確認してほしい。 OKなら裏蓋を閉める。パチンと奥まで閉め、ロックがかかったか確認。半閉じ注意。 ポイント【3】:フィルムのたわみを取っておく! フィルム巻き上げクランクを優しくゆっくり右回しすると、どこかで軽くカッと手応えがあってフィルムのたわみが取れたのがわかるはず。 もしもうっかり回しすぎて、引っ張りすぎてフィルムのベロが外れてしまったくらいの大きい手応えがあったら、一度裏蓋を開けてベロをスプールに入れるところからやり直す。 最後にカウンターとISO値を合わせよう フィルムカウンター設定 巻き上げダイヤルで止まるまでフィルムを巻き上げてはシャッターボタンを押すのを2~3回繰り返すと、上面のフィルムカウンターが少しずつ動いて数字の[1]に近づいていく。黄色い三角形▽の先端と[1]が並んだら撮影準備完了になる。カウンターは加算式。 この巻き上げとシャッターを繰り返す間、巻き上げダイヤルと巻き戻しクランクの2つが連動するかどうかを必ず確認しておこう。その後、撮影中も時々連動についてチェックしておくと失敗がない。 ASA(ISO)感度を入力 装填したフィルムのISO数値と同じになるよう、カメラ前面右上のASAS数値設定ギアを回す。回すたびに小さい数値表示窓の数値が25→50→100→200→400→25…というように回転して変わる。基本のフィルム装填作業はこれで終わり。その2 撮影準備編へ続く。 http://camera.saisyokukenbi.com/?p=392